教育環境のデザイン分科会について
近年、学習を個人の認知過程に焦点化してとらえるという従来の 認知科学のパラダイムに対して、社会的、文化的文脈の中で捉えようとする新しいパラダイムが形成されてきています。それが生み出す、状況的、協同的、かつ、実践活動的な学習観は、教育方法や 教育システムのデザインに新しい方向性を与えるものとして 期待されています。
このような新しいパラダイムの形成には、文化人類学や社会学におけるエスノメソドロジー・シンボリックインターラクショニズム などからの貢献が大きく、事実、この分野の研究コミュニティは、非常に学際的な広がりを持っています。わが国においてもそのような 研究コミュニティを作り、育てていくためには、その母体として、学際的であることをひとつの特質とする日本認知科学会は一定の果たすべき役割があると考えます。
本研究分科会は、以上のような動向を意識しつつ、様々な立場から今後の教育を考えることを目的としています。特に「教育環境の デザイン」という名前を掲げるにあたって、すべての人々が自立共生 しつつ「食事につどうように」楽しく交流していく場を作ること、すなわち、人々の「コンヴィヴィアル(convivial)な集い」を実現するために、物理的環境だけではなく社会状況も含めた学びの場、活躍の場(アリーナ)をどうデザインするかということを、様々なバックグラウンドを持つ研究者・実践家がともに考える場にしたい。つまり、本分科会は、学びの場として「コンヴィヴィアルな集い」を デザインするという共通の認識を持ちつつ、それ自身もまた異分野の人々の「コンヴィヴィアルな集い」となることを目指してい ます。
日本認知科学会
DEE論文集一覧
入会を希望される方は、以下の内容を郵便・FAX・電子メールで事務局(s_kagawa[at]mail.tais.ac.jp)までご連絡ください。
氏名(ふりがな)
所属機関名と、所属機関の住所(またはご自宅のご住所)
メーリングリストに登録するメールアドレス
events
new
ISCAR-ASIA/DEE共同企画ワークショップ(後援:日本教育心理学会)
「状況活動研究の最前線」
日時:2011年7月27日(水)28日(木)
場所:大正大学 巣鴨キャンパス
参加費:無料
定員:27日85名、28日120名
お申込み先:7月16日(土)までに、design_education_environmentアットyahoo.co.jpまで。(件名に、1)27日か、28日、どちらに参加予定か、或いは両日か、ご明
記ください。また本文に、2)参加者のご氏名、3)ご所属先を記載してください。定員に到達し次第、締め切らせていただきます。
7月16日の申し込み締め切り日より前に、定員に到達いたしましたら、DEEHPにて、告知させていただきます。)
■7月27日(水)■
教室 7号館6階 766教室
※正門入ってまっすぐ奥までお進みください。正門を背中に右奥にある、ガラス張りの新しい灰色の建物です。
13時~15時:「野火的活動:今後の状況活動研究の焦点」
企画:ISCAR Asia
登壇者:上野直樹(東京都市大学)、ユーリアエンゲストローム(ヘルシンキ大学)、茂呂雄二(筑波大学)、杉万俊夫(京都大学)
15時15分~16時45分
「学校空間の社会的構造」
企画:伊藤崇(北海道大)
登壇者:伊藤崇,川俣智路(北海道大), 佐藤昭宏(北海道大)
■7月28日(木)■
教室 1号館2階 大会議室
※正門入ってすぐ右の黄土色の建物です。
12時半~14時30分
「越境的な組織改革・コミュニティデザインの試み:企業、医療、教育の実践から」
企画・司会:DEE
話題提供:
前半:内橋洋美((株)ユナイテッドシネマ),吉村ひとみ(マツダ病院),諏訪晃一(大阪大学)
後半:村澤和多里(札幌学院大学),岡部大介(東京都市大学)・石田喜美(常盤大学)・加藤文俊(慶應義塾大学)・木村健世(アーティスト)
コメント:高木光太郎(青山学院大学)
14時45分~16時15分
「対話可能性を拡張する学校実践(仮)」
企画・司会:田島充士
話題提供:アナリサ・サンニノ(ヘルシンキ大学),宮崎清孝(早稲田大学),田島充士(高知工科大学)
コメント:岡花祈一郎(福岡女学院大学)
16時30分~18時
「越境概念の再検討:コミュニティ間の“境界”をいかにとらえるか」
企画・司会:DEE
話題提供:有元典文(横浜国立大学),青山征彦(駿河台大学),香川秀太(大正大学)
コメント:ユーリアエンゲストロム(ヘルシンキ大学),伊藤崇(北海道大学)
※↑このセッションは、当日の発表内容(メモ書き)を公開しております。
2009年9月 ワークショップ「知覚の文化的デザイン」 慶應義塾大学(認知科学会)
2008年9月 ワークショップ「主体性のデザイン」 筑波大学(質的心理学会)
2007年9月 ワークショップ「サブカルチャーのデザイン」 成城大学(認知科学会)
2006年8月 ワークショップ「フィールドと学習ー看護と介護のフィールドから」
2005年8月 ワークショップ「意味の交渉としてのフィールド」
2004年8月 ワークショップ「学習研究者、自身の授業を語る」
2003年11月 ワークショップ「大学教育を再デザインする:社会的ネットワーク構築としてのデザイン実践」
2003年1月 ワークショップ「テクノサイエンス的フィールド研究」 筑波大学大塚キャンパス
2002年7月 講演会 森田京子氏講演会/研究会「アイデンティティー・ポリティックス:ブラジル人児童の日本の学校での経験(Negotiating identity politics: Exploring Brazilian children’s experiences at a Japanese school)」
2002年6月 ワークショップ「知識,技術とネットワークの相互的構成:経営学と状況論的アプローチの対話」 日本認知科学会第19回大会
2002年3月 講習会「第3回バフチンの会」 筑波大学大塚キャンパス
2002年2月 シンポジウム「教育環境の中の道具のデザイン―会話のデザインと心理的道具のデザイン―」 筑波大学大塚キャンパス
2001年9月 「社会文化的アプローチと言語習得、第二言語習得論」 筑波大学学校教育部
2001年7月 「ランシエールを読む会」 筑波大学大塚キャンパス
Jacques Ranciere, 1991 (origiinal publication 1987) The ignorant school master: Five lessons in intellectual emancipation. (Transleted by Kristin Ross) Stanford, California: Stanford University Press.
2001年6月 ワークショップ「認知研究における発話・行為の分析はいかにあるべきか」 公立はこだて未来大学
2001年3月 シンポジウム「コミュニケーションとしての学習:教えない学習環境は可能か?」 青山学院大学
2001年1月 講演会「社会構成主義と状況論」 青山学院大学
2000年7月 ワークショップ「学習論の現在:理論の展開とその具体化」 静岡文化芸術大学(日本認知科学会大会)
2000年3月 研究発表会「テクノサイエンスの現在」 筑波大学大塚キャンパス
1999年11月 "What is going on when classroom conversation 'takes off':Some relationships between discourse processes and cognitive content in talk." 筑波大学学校教育部
1999年10月 Eriksonウィークワークショップ「相互行為分析の実際」 国立教育研究所
1999年8月 Engestromウィークパネルディスカッション「ワーク研究と知識のエンジニアリング」 筑波大学学校教育部
1999年6月 ワークショップ「学習論の現在」 筑波大学大塚キャンパス
1997年8月 ワークショップ(国際エスノメソドロジー学会)"Social Organization of Cognition and Artifacts in Workplaces" 早稲田大学
1997年6月 ワークショップ「状況論的アプローチによる方法論の再吟味-実験室における相互行為とアーティファクトのポリティックス-」 NTT基礎研究所
DEE論文集一覧
ワークショップや研究会で発表された論文のうち、著者から許可が得られたものについては、オンラインで公開しています。
サブカルチャーのデザイン
Vol.14 No.1
2009年3月29日発行
2007年9月3日成城大学 DEE企画ワークショップ
企画:有元典文・上野直樹・岡部大介
- 有元典文 巻頭言:サブカルチャーのデザイン[pdf]
- 澤田浩二 マイナーミュージシャン,ライブハウス,ファンの相互のアクセスを可能にするwebテクノロジー
- 古沢剛・松村飛志 Google mapsによるサブカルチャーのデザイン
- ソーヤーりえこ アイデンティティ形成とサブカルチャー
- 岡崎ちひろ・有元典文 キャバクラにみる「恋愛感情」の社会的構成
- 岡部大介 コスプレイヤーの学び:文化的実践としてのコスプレはいかに達成されるか
フィールドと学習ー看護と介護のフィールドから
Vol.13 No.1
2006年8月4日ワークショップ開催
2007年5月15日発行
- 有元典文 学習をなぜサイコロジカル(個人内)ではなくソーシャル(個人間)と見るのか
- 香川秀太 行為・変化の契機としての学内ー学外間のギャップ:看護学生の学習過程の分析から
- 亀井美弥子 看護実習生の語りにおけるアイデンティティ:看護者/学生アイデンティティ・コンフリクトに着目して
- 佐藤和子 看護学生の「感性の欠如」が見えるとき
- 尾出由佳 障害/行為と環境の不可分性ー行為達成のための環境デザインとしての介助ー
意味の交渉としてのフィールド
Vol.13 No.1
2006年8月4日ワークショップ開催
2007年5月15日発行
- 有元典文 はじめに
- 石田喜美・宮本千尋 コミュニティへの参加による「現実」の変容
- 土倉英志 痕跡とその消去という視点:映画撮影実践から
- 文野洋 参加観察インタビューにおける語りの関係性とツアー体験の「痕跡」
- 香川秀太・臼井東 実践の中での時間の流れ
- 森下覚 化粧の対象としての「肌」の社会的達成
- 徳舛克幸 「教師になる」とは?
学習研究者、自身の授業を語る
Vol.11 No.1
2004年8月1日
- 有元典文・森下覚 学習環境のデザインがデザインしているもの
- 杉本美穂子 学ぶことの意義や価値を見いだせる理科授業デザイン-「地球と宇宙」の単元における授業実践を事例に-
- 吉田佳恵 書くことをプラクティスとしたコミュニティのデザイン
大学教育を再デザインする:社会的ネットワーク構築としてのデザイン実践
Vol. 10 No. 1
2003年11月29日
- 村井好博 学生を意欲的にする金沢工業大学の実践 -工学設計教育と夢考房-
- 上野直樹 学習環境のデザイン
- 小池星多 活動の中での学び -ネットワークの中での学びのありかたについて-
- 中村雅子 情報教育における地域との連携 -実践フィールドの構築の試み-
- 岩室晶子 地域コミュニティと大学の協働について
テクノサイエンス的フィールド研究
Vol. 9 No. 2
2003年1月25日
- 上野直樹 テクノサイエンス的フィールド研究-ワークショップ企画趣旨-
- 岡部大介・福田恵 社会的ネゴシエーションとしての科学番組の編集
- ソーヤーりえこ 研究室における装置へのアクセスと境界の社会的組織化:留学生に焦点を当てて
- 吉岡有文 ビッグプロジェクトへの参加としての加速器研究者の学習―高エネルギー加速器研究機構におけるフィールドワーク-
- 土橋臣吾 家庭の日常と「主婦」の携帯電話利用
- 川床靖子 社会システムとしてのコピー機
- 大塚善樹 遺伝子組換え農作物の研究開発と市場
- 入江信一郎 マーケティングにおける新たなアクターと結合するための酵素的アクターの仮構
- 川上智子 アクターネットとしての製品開発-情報処理モデルの批判的検討-
- 松嶋登・高橋勅徳 「純粋な技術」の神話:技術系ベンチャーの創業を巡る技術ネットワークのマネジメント
- 妹尾大 酒蔵組織の熟練についての考察
知識,技術とネットワークの相互的構成:経営学と状況論的アプローチの対話
Vol.9 No.1
2002年6月15日
- 妹尾大 状況論的アプローチによるソフトウェア開発の考察
- 入江信一郎 技術の相互的再構成過程としてのイノベーション
- 沼田潤・荒井恭一 研究開発マネジメント:結果重視の時代からプロセス重視の時代へ
- 川床靖子 インスクリプションの「翻訳」:センターとフィールドの相互埋め込み
教育環境の中の道具のデザイン―会話のデザインと心理的道具のデザイン―
Vol.8 No.2
2002年2月3日
- 宮崎清孝 教師は子どもの声を作り出す:Revoicingという聴く行為
- 松嶋秀明 少年の声を聴くこと:少年更正保護施設の事例から
- 小野寺涼子 介護者の発話の機能ー特別養護老人ホームのクラブ活動場面から
- 鈴木真理子 相互的な概念変化における心理的道具としてのメタファー的マッピング
- 高木光太郎 年少者日本語教育へのヴィゴツキアン・アプローチ
- 伊藤崇 教育における心理的道具のひろがり:コズーリンのアイディアによせて
- 須永剛司・山崎知海・菊地陽介 共同的学習支援ツールのデザイン開発:後ろの黒板
認知研究における発話・行為の分析はいかにあるべきか
Vol.8 No.1
2001年6月10日
- 佐藤公治 「発話」「語り」そして「物語」、それらの間にあるもの
- 岡田美智男 社会的な相互行為を創る:参与者の内なる視点からの眺め
- 岡部大介・有元典文・上野直樹 場面のレッスン性の構築/非構築
- 原田悦子 比較を通して造り上げる分析
- 伊藤崇 書き起こせない発話者:一斉発話の中の一人ひとりの声
- 高橋秀明 ビデオカメラの社会性・状況性
コミュニケーションとしての学習:教えない学習環境は可能か?
Vol.7 No.2
2001年3月3日
- 佐伯胖 The Concrete and Objectified as a Model for Abstract Learning
- 須永剛司 学びたくなることーデザインの学び
- 茂呂雄二 コンフリクトと自覚の”胚細胞”としての二重刺激法
- フレデリック・エリクソン(通訳:當眞千賀子 編集構成:丸山睦・茂呂雄二) 相互行為の社会的組織化と学び
学習論の現在:理論の展開とその具体化
Vol.7 No.1
2000年7月1日
- 若林正・佐伯胖 ケアと学習の接面ーインタフェイス研究から学習論へー
- 永井由美子・須永剛司・山内祐平 活動可能性のコンストラクションのためのデザイン開発の報告事例ー学びの環境のデザイン未来の黒板づくりー
- 吉岡有文 プロジェクト志向的な科学の授業における教師の述懐と吟味ー湧源サイエンスネットワーク<明正プロジェクト>を通してー
テクノサイエンス研究の現在
Vol.6 No.1
- 上野直樹 道具のエコロジー
- 伊藤瑞子 CHILDREN'S SOFTWARE, MEDIA FETISHISM,AND THE SPECIAL EFFECT
- 中村和生 テクノサイエンスとエスノメソドロジーの一つの接点-B.ラトゥールとM.リンチを中心にして-
- 青山征彦 薬品卸にみるコミュニケーションのコントロール
- 池谷のぞみ・岡田光弘・藤守義光 ヴィジュアル・オリエンテーションの実践的マネジメント:「みること」の組織化の多様性
- 川床靖子 空間・技術・分業システムの再編成としての標準化
- 高橋秀明 大学教官とテクノロジー:SCSを題材として
コンピュータと教育
Vol.5 No.1
1998年3月20日
- 山下俊幸 国語教育における学習支援ツールとしてのコンピュータ活用ー「要約」活動への対話的支援の実際からー
- 小林修・大岩元・武井惠雄 高校生のための情報表現教育
- 君島浩 慶應SFCのテクニカルライティング講座
- 水島賢太郎 オブジェクト指向を意識した応用ソフト教育
- 橋本裕・早川栄一・並木美太郎・高橋延匡 プログラミング学習を支援する言語処理系「NB2」の設計
状況論的アプローチによる方法論の再吟味ー実験室における相互行為とアーティファクとのポリティクスー
Vol.4 No.1
1997年6月20日
- 西阪仰 知覚心理学実験における視覚の構成
- 茂呂雄二 語ることと語らせること:プロトコル分析再考
- 塚野弘明 文化的実践としての実験場面の組織化
- 山田富秋 アーティファクとのポリティクス
タイトルなし
Vol.3 No.4
1996年9月20日
- 佐野洋・在間進・栗田博之 東京外国語大学における次世代視聴覚センター
- 中嶋正夫・阪井和男・加藤浩 プログラミングアプローチに対する定量化と分析システム
- 斎直人 ソフトウエア開発技法の教育経験に基づく実施上の急所
- 川添一郎 漢字の形状構造と意味決定情報
- 鈴木栄幸・加藤浩・佐々木眞理 協同学習における学習の過程としてのアイデンティティの変容ー「あるごありーな」を利用したプログラミング学習の質的評価ー
- 梅下博史 幾何学的思考における図形表象の道具的制約に関する一考察
- 伊藤毅志・古郡廷治 学習における自己観察の効果に関する研究ー自立的学習を支援するCAIシステムの提案ー
- 適応の情報教育か、創造の情報教育かー情報教育の機能と領域の再考ー
- 水島賢太郎 コンピュータに埋め込まれた状況と教育(その1)ー電子メールでのコミュニケーション不安についてー
「教育実践」への状況論的アプローチー生きる場としての学校の再生ー
Vol.3 No.3
1996年7月29日
- 吉岡有文 モノづくりを通した科学の学習
- 長坂敏彦 パソコンを介した学びの共同体の編成
- 渋谷昌道 子供にはたらきかける教室
- 山下俊幸 「問い」と「ことば」との出会い
「教育への状況論的アプローチ」ワークショップ「認識の社会的構成」
Vol.2 No.2
1995年6月15日
- 皆川満寿美・上野直樹 エスノメソドロジーと状況論ーデモンストレーションのための序ー
- 西阪仰 相互行為のなかの道具
- 山崎敬一 場面の組織化とカテゴリーの組織化ー差別のエスノメソドロジーー
論文のダウンロードについて
ワークショップや研究会で発表された論文のうち、著者から許可が得られたものについては、オンラインで公開しています。
Special thanks to yuca.